映画「ライフ・オブ・パイ／トラと漂流した227日 」※なんというすごい作品だ！

解説
世界的な文学賞ブッカー賞に輝いたヤン・マーテルのベストセラー小説「パイの物語」を、『ブロークバック・マウンテン』などのアン・リー監督が映画化。動物園を経営する家族と航行中に嵐に遭い、どう猛なトラと一緒に救命ボートで大海原を漂流することになった16歳の少年のサバイバルを描く。

主演は、オーディションで選ばれた無名のインド人少年スラージ・シャルマ、共演にはフランスの名優ジェラール・ドパルデューが名を連ねる。227日間という長い漂流の中で、主人公がどのように危機的状況を乗り越えたのかに注目。

あらすじ
1976年、インドで動物園を経営するパイ（スラージ・シャルマ）の一家はカナダへ移住するため太平洋上を航行中に、嵐に襲われ船が難破してしまう。家族の中で唯一生き残ったパイが命からがら乗り込んだ小さな救命ボートには、シマウマ、ハイエナ、オランウータン、ベンガルトラが乗っていた。ほどなくシマウマたちが死んでいき、ボートにはパイとベンガルトラだけが残る。残り少ない非常食、肉親を失った絶望的な状況に加え、空腹のトラがパイの命を狙っていて……。
 
個人的な感想※重大なネタバレ有。視聴後に見てください。
※レビューに入る前にひとつ注意してほしいのが、僕の考察した内容、それから映画評論家の町山さん、シネマハスラーで同じみライムスター宇多丸さんの解説・考察を含みますのであしからず。

ものすごく仕掛けが満載の映画で、一回見ただけではその真意はわからない。

表面的な冒険、サバイバル物では断じてないない。宗教観、人生全てを含めた内容で、後半のとんでもないどんでん返し・・・。

恐ろしくすごい映画だよ。これ表面的なイメージで舐めてると、実際見ると仰天する内容です。

ミステリー要素がすごすぎる。この点は映画評論家の町山さんの解説を見ると「そういうことだったのか！」とわかる。すごいトリックである。
  
まず、本作はリアリティーとフィクションのバランスが絶妙であり、フィクションは徹底的にファンタジーっぽく、サバイバル部分の一部のリアル間は徹底してリアルで、見ていてこれは現実なのかファンタジーなのかが本当にわからなくなってくる。
 
町山さんの解説を見なくても、実はサバイバルが始まってから「これは本当に現実？」と疑ってしまうことは間違いない。



まず海の映像の非現実的な美しさ。全く波の無い海面。鏡面世界のような海面、幻想的なクラゲの宇宙のような世界感。とてもファンタジーである。

サバイバルといいつつ汚い面があまりない、見せないのもなんか現実さがない。シマウマやオランウータン、ハイエナの死骸は？糞尿はどうしてたの？あんなに長い期間の漂流なのに髭が一切伸びないってどうゆうこと？

なのに、サバイバル技術や真水の集め方など細かい技術は徹底してリアル。

これは実際サバイバル経験者をアドバイザーに迎えていたためである・・・。
 
そして確実に、これは嘘だとわかるのはやはり「ミーアキャットだけの島」だろう。

あの島に来た時点でこれは現実として見てはいけない・・・ということがわかる。

本作は随所にヒントが隠されている。

まずは、色んな宗教にはまってしまったパイ。彼が感じた疑問を神父が語る内容。ネタバレになるので、いえませんがあれは本作でも重要な意味を持ってます。(詳しくはシネマハスラー参照)そして、科学や哲学・論理性を信じる父が正しかったということも本作では重要な内容を含んでいる。
 
そして、これらが含む「もうひとつの話」・・・
 
これが大どんでん返しにつながっている。

それは、「この虎と漂流した話は全部嘘だったんじゃないか！？」ということだ。

そしてこの話は「仮のたとえ話」で・・・動物のキャスティングを人間に置き換えると・・・
 
「実は、漂流の際に殺し合いがおきて、最終的に主人公パイが殺人を犯した」というミステリー話に逆転する。

漂流事故ではよく起きる殺し合い、共食いである。

虎の名前が船乗りには有名な「リチャード・パーカー」というのも面白い。

エドガー・アラン・ポーの漂流ミステリーの殺されて食われた人物が「リチャード・パーカー」だった。

その後、なんとも偶然にもその数年後に本当に船の沈没事故で漂流した乗組員が殺され食われたという実験が起きた。

その被害者の名前もなんと「リチャード・パーカー」だった。

そして、この解説をしておいてさらに驚くべきことに・・・この殺人事件があったかもしれないという話自体も・・・「嘘だったかもしれない」と匂わせている。
 
それが随所に隠されたヴィシュヌ神にある。

インド神話の神ヴィシュヌ神はこの世の全てはヴィシュヌ神の夢であると匂わせている。

いたるところでヴィシュヌ神が出てくるのだ。



もちろん「ミーアキャットの島」のシルエットがヴィシュヌ神が寝そべっているすがただったりもする。

つまり、漂流話を仮の話で例えて人の人生に置き換えてるということでしょう。

人生に迷っていた主人公パイは宗教を色々試してた結果、父の考えが正しかったのかもしれないと思ったのだ・・・・・・。

そう・・・つまり宗教など人間の作った幻想にすぎないということだ。それがこの漂流話と繋がっている。
 
この作品は人生というものに漂流しているということを表すために虎との漂流話に置き換えているということなのではないかということだ。だから・・・ライフ（人生）なのだ・・・・。

そして・・・本作のすごいところは漂流シーンも動物もほぼ全てCGということだ。

何故こんなことをしたのか・・・それは・・・・

「この世界が全部嘘のファンタジーだ！」
という作り物臭さをわざと出すためにほぼ全部CGなのである。

全てはヴィシュヌの幻想なのさ・・・。

これには恐れ入った・・・！

あと、豆知識だが・・・実はこの映画・・・元々Ｍ・ナイト・シャマランが監督をする予定だったそう。

心なしか、大人になったパイ役のイルファーン・カーンさんがシャマランぽい。

さらに海外の試写ではプールの上での劇場公開も行われた・・・。美しいな～うらやましい！！！

なんと幻想的な雰囲気！本作にはピッタリですね！！

トータル・・・恐らくこの映画は何回も回数を見ることで色々な仕掛けやトリックが解明していくタイプの凄まじい内容の深い映画です。表面的なイメージに騙されたはいけない！！絶対見たほうがいい！！まさにあなたは何を信じる？という話です。

映画「エイリアン２＝完全版＝」

解説
ノストロモ号事件唯一の生存者、二等航海士リプリーが眠るシャトルは57年の後にようやく発見されゲッタウェイ・ステーションに回収された。エイリアンの存在と危険性を会社に訴えるリプリーを驚愕の事実が襲う。今やアチェロンと名付けられたあの惑星LV426は数十家族が移り住み植民惑星となっていたのだ。そしてアチェロンからの連絡が途絶え、リプリーの危惧は現実のものとなった。宇宙海兵隊と共にアドバイザーとして宇宙船スラコ号に乗り込んだリプリーは再び悪夢の星へと旅立つのだが……。

個人的感想
名作！！エイリアンといえば２！原題は「エイリアンズ」であるが邦題は「エイリアン２」である。

まー特撮がすばらしい！！CGもまだまだメジャーになる前なので手作りの特撮ができが良い！！

押井守監督がマジで悔しかったという。ビックバジェットでスケールもでかい、金もかかっている特撮。
 
前作のリドリースコットの「１」とは違う、今度はエイリアンが出まくる、完全に戦争物、雰囲気がガラッと変わったド派手さ！

本作で劇場で拍手喝采が起きたシーンといえばパワーローダーの登場シーン。この出来のよさ、そして作業用ロボのかっこよさ、ロボ対エイリアンの迫力のバトルがたまらん！

このシーンのためにあるエイリアン２！しかし、ジェームズ・キャメロンは本作で特撮は荒が多すぎたとかたる。実はいくつかのシーンで特撮の荒が出たまま気がつかず公開してしまっているシーンがある。

だが、公開当時誰も気がつかなくて、突っ込まなくてビックリだったという。ビショップが上半身だけになってるシーンで下に穴あるの丸見えで俳優自身の体が見えてしまってるなど色々ある。これは気がつかなかったｗ

そしてキャストがいい。幼女のニュートたんがかわいい！当時ロリコン紳士歓喜だったそうです。

キャメロンといえばレイバンのサングラス！強い女大好き！な人物。

女ソルジャーのバスケスが良い味出している！

てか兵隊たちが全員良い味を出してる。

そして、前作とは比べ物のにならない良い奴のアンドロイドのビショップ！こいつ良いですね！
 
前回のアッシュのトラウマが嘘みたいにかっこいいし、使えるし、良いアンドロイドだ。

ちなみに本作ではアッシュと同じくエイリアンを持ち帰ることを任務にしているカーターがいるが、こいつの噛ませぶりも良い。

実は演じている俳優・ランス・ヘンリクセンさんはキャメロンとは昔からの映画仲間。
 
キャメロン監督のデビュー作『殺人魚フライングキラー』に主演となり、彼の初期作品の常連となる。
 
キャメロン監督の出世作『ターミネーター』にも刑事役で出演した（もともとはヘンリクセンがターミネーターを演じる予定であったが、アーノルド・シュワルツェネッガーに変更となった）。

そして1986年、キャメロンが彼にターミネーター役をさせたかったのに出来なかったのを申し訳なく思い、『エイリアン2』で同じアンドロイド役のビショップ役で出演させた。

今回、クイーンエイリアンが初登場するが、デザインを担当したのはなんとキャメロン監督自身。

デザイナーとしても有名なキャメロン自らデザインをした。やはり強い女好きだな。母VS母の戦いだ！

キャメロンもまーエログロ気持ち悪いデザインがうまい

本作もやはり、当時の時代背景を繁栄している。ベトナム戦争へのメタファーがこめられている。この地獄絵図はなかなかえげつない。

でも、バスケスと上官のくだりとか、ビショップの活躍とかパワーローダーとかホントに見所満載ですごい映画です。今見ても色あせない。

あと完全版はかなりの追加シーンや変更点がある。
本作の大きな変更点は・・・

エレン・リプリーの娘、アマンダ・リプリーの消息が描かれていること。

エレン・リプリーが５７年間コールドスリープしてしまったことで、１２歳の娘アマンダは70歳近いおばあさんになり死亡していた。

結婚して名前が変わったことまではわかっているが、このアマンダの話はなんと数ヶ月前にゲーム「エイリアンアイソレーション」で描かれている。

本作のゲームは凄まじく怖く、本当に名作なので、エイリアン２ファンでアマンダがその間どうしていたかを知りたいならお勧め！！

アマンダを迎えに行く約束を果たせないかった。そして約束を裏切ったままアマンダが死んでいたことを知ったから、余計にニュートを溺愛してしまったんだろうな。

ニュートも最後リプリーを「お母さん」って呼んでたし。あそこは泣けるシーンだ。

本作はトラウマ要素もある。

捕まった女性のチェストバスターシーンはトラウマ。
気合い入りすぎだよこのシーン。

トータル・・・特撮ファンは是非見ておけ！！！

映画「エイリアン」

解説
地球への帰途についていた宇宙貨物船ノストロモ号は、謎の救難信号を受けて未知の惑星に降り立つ。そこには異星人の船があり、船内には無数の奇怪な卵が存在していた。卵から飛び出した奇妙な生物が顔に貼り付いた航宙士ケインを回収し、ノストロモ号は再び航海につくが、彼の体内にはすでに異星生物の幼体が産みつけられていたのだ。ケインの腹を突き破り姿を現したエイリアンは脱皮を繰り返し巨大に成長、一人また一人と乗組員を血祭りにあげていく……。
 
個人的感想
有名な名作映画です。これに影響されてSFものを真似した人は数知れず。

僕の好きな押井守監督も「エイリアン２には完敗だ・・・」とラジオで語る。恐らくパトレイバーの箱舟シーンのあの緊迫する感じはエイリアンの後半のシーンとエイリアン２に良く見ると似ていて、オマージュしたのかな？とおもったりする。

元々押井監督の師である鳥海監督の『LILY-C.A.T.』もまんまエイリアンていう。

あと雨宮慶太のゼイラムシリーズも恐らく本作の影響をかなり強く受けていると思う。

そう考えるとすごい作品ですよね。

エイリアンは宇宙の吸血鬼もの映画を目指して製作されたとのこと。かなりエイリアンって色んなテーマを含んでるなーと思うんですよね。

エイリアンのデザインはHRギーガーが担当しているが、実はデザイン案が難航しなかなか決まらなかったそう。

そこで、ギーガーの画集に書いてあったエイリアンにそっくりのイラストをそのまま使用した。
 

逆にそれがよかった。エイリアンのデザイン元は男性器（ペニス）である。

映画全体にどこかエロチシズムを感じる本作。それはエイリアン（男性の象徴）が女性を襲うという構図が当時の時代背景、女性蔑視に立ち向かう強い女性というメタファが含まれていると思う。

 
エイリアンが女性のランバートを殺すときに、尻尾をケツに突き刺すくだりとか、下着姿のリプリーがエイリアンがゆっくり近づいてくるとことか。

リプリーのパンツちッちゃ！エロい！はぁはあ！だからエイリアンはペニスというシンボルで良いのだ。

最近見返すと本当に思うこと・・・昔はエイリアンがもっと頻繁に出てくるイメージだけど、
実は「ほとんど出てきません！」これはビックリ。

だが、この演出が素晴らしいんです。

映画ジョーズにも同じことが言える。ジョーズも実は中盤以降までほとんどサメが出てこない。これが逆に正体の見えない恐怖が増徴されて良い味をだしているのだ。

エイリアンにも同じことが言える。

いつくるのか・・・なかなか出てこないからこそ逆にどこにいるのかわからない恐怖、いつ来るのかわからない恐怖感、正体の見えない恐怖感がある。

倒したいから出てきてほしい、でも出てこない、出てきてほしくないときにでてくるゴキブリ並みだ。

本作、といえばやはりアンドロイド・アッシュの恐怖もあるだろう。エイリアンはエイリアン以外にも身内に狂気が潜んでいるのも恐ろしい。

本作の冒頭の謎の異性人の遺跡・・・

これは近年公開されたプロメテウスで明らかになるが・・・・映画事態が事故であるプロメテウスは見なくてもいいと思う。

トータル・・・どこに潜んでるかわからない恐怖が怖すぎる一作。この緊迫感がたまらない！！！

5枚で4千円だから買ってみた。

127時間
ライフ・オブ・パイ／トラと漂流した227日
エイリアン2完全版
エイリアン3
エイリアン4
DVDは安いな！

藤原竜也＆有村架純「僕だけがいない街」映画化で初共演！アニメ化に続き実写化決定

 
［映画.com ニュース］　三部けい氏の人気コミック「僕だけがいない街」が、藤原竜也と有村架純の初共演で実写映画化されることが決まった。これまでも「デスノート」「カイジ」などで個性的な役柄を演じてきた藤原が、時間移動＝タイムリープに巻き込まれるフリーターの青年を演じ、凶悪な連続誘拐犯に挑む。

原作は、「このマンガがすごい！」2015年オトコ編で9位、「マンガ大賞」では14年に2位、15年に4位と2年連続でランクインし、単行本の発行部数は既刊6巻で累計139万部を突破した話題作。映像化のオファーが50件以上殺到したが、三部氏いわく「コミックス発売後、初めて頂いた他メディア化のお話が、この映画化」だという。映画化のほかにもテレビアニメ化が決定しており、16年1月からフジテレビ「ノイタミナ」で放送される。

主人公は、売れない漫画家でフリーターの藤沼悟。ある事件や事故の原因を取り除くまで、何度でも時間がさかのぼるという謎の現象「再上映（リバイバル）」が起こるようになった悟が、18年前の小学生の頃に起きた児童連続誘拐事件の真犯人と、その凶刃に倒れた母を救うため、大人の精神をもったまま小学生の過去をやり直していくという新感覚ミステリーだ。当時は気付かなかった母親の自分に対する愛情、クラスメイトの優しさに触れることで、悟のつらい過去は新たな記憶として塗り替えられていく。

悟に扮する藤原は、映画出演が決まってから原作を手に取った。「読み始めから最後まで、ページをめくる手が止まりませんでした。早く続きが読みたくて仕方ありません」とその魅力のとりこになっており、「『時間を行き来する』特殊な現象に巻き込まれた主人公・悟の複雑な心情をどう演じようか、今から考え始めています」と意気込んでいる。

また、悟がアルバイトをしているピザ屋の同僚で、カメラマン志望の女性・片桐愛梨を演じるのは、主演作「映画　ビリギャル」が大ヒットし、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの有村。悟の起こした｢リバイバル事件｣に巻き込まれたことで悟と距離を縮めていくという役どころで、「タイムリープという非現実な現象がもたらす話ではありますが、不思議と遠い話ではないなと思えたのは、登場人物みんなの心情がすごく鮮明に見えたからだと思います」と原作の魅力を分析。「私が演じる愛梨が大切にしなければいけないことは、藤原さん演じる悟に全力で寄り添うことかなと思いました。信じる力を大切に、愛梨を大切に、演じられればと思います」とコメントしている。
 
さらに、藤原と有村は、今回が初共演となるお互いについて「若く才能のある方と組ませていただけることが、今の自分にとって大きな刺激になると思います」（藤原）、「お芝居への熱量がすごく大きな方だなという印象です。私もそんな方の近くで刺激をもらいながらぶつかっていけたらと思います」（有村）と語っている。

監督は、映画「ツナグ」「ROOKIES 卒業」、テレビドラマ「天皇の料理番」「とんび」「JIN 仁」など、数々のヒット作や話題作でメガホンをとる平川雄一朗。藤原、有村のほか、石田ゆり子（悟の母・藤沼佐知子役）、及川光博（悟の小学校時代の担任・八代学役）も出演する。16年春に全国で公開。


ROOKIES 卒業の監督・・・見る前から地雷じゃねーか！！ｗえ？大丈夫これｗｗｗｗ

～関連記事～
最近話題のミステリーマンガ「僕だけがいない街」を読んでみた。:  http://uewomuitearuku.blog.shinobi.jp/Entry/3034/
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『僕だけがいない街』ノイタミナでTVアニメ化! 制作はA-1 :  http://uewomuitearuku.blog.shinobi.jp/Entry/3269/