ＯＶＡ「るろうに剣心～星霜編 ～」※激鬱注意

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 星霜
2001年に上下巻（全2巻）で発売。
原作終了後の剣心の人生をその最期まで描いている。
【内容】
愛する人に寄り添い、共に生きることを真摯に貫いたヒロイン『神谷 薫』の追想譚を基軸に、過去に犯した「人斬り」の罪に対する贖罪の”答え”として、剣と心を賭して闘いの人生を完遂する道を選んだ主人公『緋村剣心』の魂の軌跡を描いた、渾身の最終章！！

個人的感想
最高傑作ではあると思うし、原作者も認めるラストはうなずける。

確かに・・・剣心ならこういう生き方をして人生を全うしそうだな・・・とは思ったし、今まで人を切り続けたその罪は無くなることはなく永遠に償いをし続けねばならないのだと思う。
 
そういうことも全て考慮した上で本作は良くできているとは思う。

が・・・やはり賛否両論になるのはやはり本作のテーマが重すぎ、見ていて辛すぎることにある。

こんな剣心・・・みたくなかった・・・（泣）
 
という意見は本当にそうなんだ。でもまー人を殺すというのは永遠の罪を背負うことだから・・・・でも悲しいよな。
 
正直、見終わったあとのテンションはだだ下がり、激鬱でしたね。辛い・・・見ていて辛すぎる。

ようやく剣心の罪（心の傷）は消えたという意味では救済なのかもしれない。が・・・・こんなに辛そうなのはホントに胸が痛い。

薫るまで、剣心の全てを受け入れるため、その病気ですら受け入れてしまう。そこまでの覚悟は涙ぐましい。。。。死を覚悟しての決断である。

剣心の子供・剣路は父親を嫌いというのもまた皮肉な話である。弱い人々を救うため世界中を移動する剣心。

そんな父を母と自分を見捨てて出て行ったという悪いイメージを持ってしまっている。

そんな彼に鍛錬をつけるのはあの弥彦であるというのは中々に素晴らしい関係だと思う。ここはすごく燃える展開であった。逞しくなったな弥彦。剣心の偉大さをバカ息子に教える弥彦先生かっこいい。


弥彦編のエピソードも作ってほしいものだ。
 
あと左之助もおたずね物になっているのも結構酷い扱いだったな。安定の悪一文字感はあったけどｗぼろぼろになっている剣心を見た左之助のあの神妙な感じがなんともいえない。

さらに・・・本作ではついに縁が出てきます。
ちょっとでるの遅すぎないですかｗと思うんだけどアニメはオリジナルストーリーやってしまってストーリーの流れが原作とはかなり変わってしまったので仕方がない。尺の関係で一人で尽忠しに来るｗ

これは追憶編から引き続いて見ると中々に重い感じに見えてしまう。姉を殺された仇討ち。追憶編を見ると縁の憎悪は相当なものだろう。

ちなみに縁の声には佐々木望さんが担当しており、これははまり役としか言いようがない。


佐々木さんはご存じの人も多いが、昔は高い綺麗な声が売りの声優であったが、ある時期に喉をつぶしてしまい声がかなり低くなってしまった。その際に各方面から声が変わり過ぎと言われたが、その声の低さが縁にははまり役である。

 
原作でもこの縁のエピソードはかなり重いテーマの内容だっただけにそれにオリジナル要素の原作後の剣心の人生が合わさりさらに暗く重い内容に仕上がっている。

巴絡みのエピソードなので、あえてここに縁をぶつけてくるのもわかるんだけど、尺が完全に足りてないよね。
 
時代は流れ・・・その命は次の世代へと受け継がれていく。剣路・・・・父のようになれよ。

トータル・・・剣心の最後を焼き付けろ。
※ただし、見る前はある程度覚悟するように・・・。