ＰＳ２版「Ever17 -the out of infinity -」感想（＋ドラマＣＤもレビュー）

『Ever17 -the out of infinity-』（エバーセブンティーン ジ・アウト・オブ・インフィニティ）は、2002年8月29日にKIDよりドリームキャストとプレイステーション2で発売された恋愛アドベンチャーゲーム
で、『infinity』シリーズの第2作目。








概要
内容はSFアドベンチャーであり、公式サイトでは「シナリオに仕掛けられた謎の全貌を解き明かすことがゲームの目的」という旨のゲーム紹介がある。
CGやイベントが追加された『Ever17 -the out of infinity- Premium Edition』はPC版(CD-ROM)が2003年5月26日に、ドリームキャスト版（全年齢対象）及びプレイステーション2版（CEROレーティン グ15歳以上対象）が同年11月27日に発売されている。
なお、2004年10月28日にサクセスからSuperLite2000シリーズで発売された。









2005年6月17日にPC版(DVD-ROM)が発売された。北米では2005年12月20日にヒラメキインターナショナルよりPC英語版(CD- ROM)（15歳以上対象）が発売されている。2009年3月12日にPSP版がサイバーフロント（ディレクション、プログラム、スクリプトなどはレジス タが担当）から発売。
また2005年8月12日からポータルサイト・goo内でオンデマンドゲームとして提供されていたが、2007年8月17日をもって終了となっている。
2008年4月4日サイバーフロントより発売されたPCゲーム『Infinity Plus』にて、他のシリーズと共に、新作『12RIVEN -the Ψcliminal of integral-』を加え同梱販売された。
2011年夏に5pb.より、新規シナリオ及びエンディングを追加、舞台デザインのリニューアル、キャラクターの3D化、イベントCGの追加など、多数の新要素を追加したバージョンがXbox 360にて発売予定。

 

シナリオ構成
このゲームの主人公（プレイヤーキャラクター）は、倉成武と記憶喪失の少年の2名。シナリオは倉成武の視点でプレイする武編と、記憶喪失の少年の視点でプ レイする少年編に分かれる。武編と少年編のいずれをプレイするかについては、シナリオの序盤でプレイヤーが意識的に選択する。
このゲームは恋愛アドベンチャーゲームに分類され、いわゆるギャルゲーの要素をもっており、それぞれのシナリオについて攻略対象ヒロインが設定されている。武編では小町つぐみと茜ヶ崎空、少年編では田中優と松永沙羅である。






ヒロインとされているキャラクターのうち、八神ココのシナリオ（ココ編）についてはロックが施され、前作にあたる『Never7 -the end of infinty-』と同様に他の4人のシナリオでグッドエンドを迎えることで初めてロックが解除される。ココ編ではストーリー中にちりばめられた事件の謎 が解明され、グランドフィナーレを迎えることになる。尚、ココ編は武編、少年編とも独立している為、条件を満たしていればどちらの視点からでも突入可能で ある。

 

ストーリー
西暦2017年5月1日。様々な法律の改正や技術の発展が行われた近未来の日本。
様々な人々が祝日の予定に思いを巡らせる中で、必ず口端に登る施設があった。海洋テーマパーク、≪LeMU（レミュウ）≫。かつて存在したかも知れぬと夢 見られる「レムリア大陸」の名を冠したその施設は、遊園地を丸ごと海の中に沈めるという斬新なテーマパークであった。海中をゴンドラで泳ぎ、視界を覆いつ くすほどの魚を見上げながら散歩する。それはまさに現代によみがえった夢の大陸であった。そのLeMUに時同じくして足を運んだ、1人の青年と1人の少年 がいた。珍しい観光施設を、しかしろくに楽しめないまま2人の時間は慌しく過ぎ去っていく。








突如、楽しげな歓声を切り裂くようにして耳を劈くような緊急避難警報が響き渡る。折り悪く、施設から逃げそこなった1人の青年と1人の少年。視界には誰も 居らず、静まり返るテーマパークに不気味な咆哮が響き渡る。怒涛のごとく襲い掛かる鉄砲水。浸水を防ぐため自分達ごと閉じ込めようとする防水隔壁。
何とか 一命をとりとめ脱出経路を探すうちに、同じ境遇にある生存者達を発見する。
閉じ込められた生存者は、6人。








地上に直通した第一階層は完全浸水しており、脱出用の通路や非常階段やエレベータも通行不可能。外部への通信も全く通じず、ただ助けを待つことしか出来な くなってしまった。
しかし空気も食料も幾ばくかは余裕があり、当分は生存が可能ではある。LeMUの完全圧壊予想時間は今より5日後、5月7日午前 4時30分前後。
脱出の目処がまったく立たないものの、即座に自らの命が脅かされる状況でもない。焦燥と弛緩の上で不安定に揺さぶられつつも、LeMUから生きて脱出するために6人の生存者達は協力して生き残る覚悟と連帯感を固めるのだった。

 

個人的な感想
膨大な情報量と長いシナリオをここまで良くまとめ上げ、つじつまをうまく合わせている。

これはまさに神ゲーと言っても過言ではない。

このストーリーは出てくる内容のほとんどが重要な物ばかりで、その後の複線になっている。なのでここで詳しい説明をしてしまうと大体がネタバレになってしまうので、説明が難しいです。
とりあえず発端、どういう事？と思われる謎だけを投げっぱなしブレンバスターのごとく書いて起きますので、それで興味を持ってやりたくなっていただければ幸いです。








このゲームのすごい点。
とりあえず謎が多すぎる。
そして物語が進むにつれ解決する謎、それ以上にまた新たな謎が増える！
これにはどうしたもんか・・・・正直先がまったくもって予想できない。
オチや先の展開を想像するのはかなり不可能。
驚きのシナリオと、驚愕のゲームシステム。
このシナリオはゲームで無ければ不可能なシナリオです。








まず冒頭での疑問点や謎。
武編と少年編で出てくるキャストが一部違う。
レミューでの事故により取り残されてしまった人たち。
プロローグでは武と少年交互に操作（マルチサイトシステムではない）というか、シーンがちょこちょこ切り替わり、二人の視点でゲームが進む。
事故の後、どちらかを選択し、物語は進んで行く。
プロローグで一応全キャラ登場するわけだが、事故後、武編と少年編ではキャストが一部違うため、何故？？？？となってしまう。
さらに・・・・武編、少年編では一部キャラの性格も異なる。
かなりこのせいで、プレイヤーの頭は混乱。










～武編でのキャストと性格の違い。～
つぐみ
（ツンツン子、何かを知っている。っぽい。ネタバレになるので言えないが発言が一部異なる。）
田中優
（こちらサイドでは未来予知などの話をある程度信じてくれる。）








茜ヶ崎空
（これも一部ネタバレになるので言えないが、発言が一部異なる。）






八神ココ
（謎の少女。こちらでは生存しているっぽいが、少年サイドでは死亡しているっぽい。少年編の少年（プレイヤー・主人公）には幻想として出現し、助言をしてくれる。が、他のキャラには彼女の存在は見えないし、知らないようである。プロローグでは彼女の姿を他のキャラも見ているのに、彼女の存在をしらない。）
少年～名前は不明～
（記憶喪失している。自分が何者かわからない。ネタバレになるためここでは詳しいことは語れないが、彼もまた謎の存在。）








～少年編でのキャストと性格の違い～
つぐみ
（武編とはすこし違う。何かを知ってることも武編に比べさらに何か知っているっぽい。まさかの助言や少年に対しては何か色々と聞きたいことが山ほどあるようだ。）
田中優
（未来予知などの話を完全否定。ネタバレになるので言えないが実は彼女も武サイドとは重大な事が違っている。）
茜ヶ崎空
（これも一部ネタバレになるので言えないが、発言が一部異なる。）






松永沙羅
（八神ココの代わりに彼女が生存している。彼女は武編では忘れられた存在となっているっぽい。）
武
（武編の主人公。）

という感じなのだが、どうもココちゃんがキーを握ってるっぽいが、最後の方まで結局彼女がどういう存在なのかさっぱりわからない。











～闇鬼の謎～
暇つぶしで始めた闇鬼（暗闇でやる缶蹴り鬼ごっこ）。
この謎は始めに衝撃を与える謎であるだけに、ここでグイッと話に引きずり込まれる。
全員がそろっているし、誰も蹴れる状態ではないにもかかわらず突然缶が蹴られる。
少年が鬼の時、レムリア遺跡で全員そろっているにもかかわらず（全員とは鬼の少年も含む）、沙羅以外の全員に部屋で数を数える少年の声をリアルタイムに聞いてしまう。（少年はみんなの目の前にいるし、しゃべってはいない。なのに遠くの部屋から数を数える少年の声が聞こえてくる。）
闇鬼で缶を蹴ったのは誰なのか？これは実際ゲームをやってみて考査してほしい。

最後まで行くとそういうことだったのかとわかるものの・・・・自分は終盤まで全くわからなかった。

謎を言い出すと多すぎてきりがないので、後は是非ご自分でゲームをやって確かめてください。






～最後のエンディングでも残る謎～
このゲームやはり奥が深いと思うのは、クリアしても一部謎や考査する点を残してるところはうれしいかな。考えたり、自分で考査する楽しさをちゃんと残して くれているということは、ゲームは終わらない。物語もまだ考える点があると言うことなので、ホントにインフィニティーなんだな～と思う。

そう考えると長く楽しめるゲームといえるだろう。

謎、騙される快感を楽しみたい人、考査や難しいゲームが好きな人にはもってこいのゲームです。そいうのに興味ある人は是非やってみましょう！










あと茜ヶ崎空役の笠原弘子さんの歌うＥＤテーマも良いですよ～。
個人的には笠原さんは歌ではパトレイバーの主題化（ＯＰ）「未来派Lovers 」や「コンディション・グリーン 〜緊急発進〜」や声優ではバイファムのカチュア役などでお馴染みです。
（＊ＥＤテーマはネタバレになるので、クリア後に聞きましょう。）

上が笠原弘子さんが歌うＥＤテーマ「Aqua Stripe 」です。










～おまけ～
ドラマＣＤ版
ドラマＣＤはあの事件の後の話なんですが、普通ドラマＣＤはおまけみたいなもんだから、内容も当たり障りがないのが多いんですが、このゲームに関しては別。さらなる事件が勃発し、そのためにまた・・・・・・・・・・・（ここら完全なネタバレになり、ゲーム未プレイな人は聞くと話がややこしくなるので、ゲームプレイ後に是非聞いてみてください。）







追記
２０１１年７月２８日についにＸＢＯＸにもＥＶＥＲ１７が発売決定！
追加シナリオや新しい３Ｄによる立ち絵が追加される。
以下ＰＶです↓