出版社 / 著者からの内容紹介選考委員激賞の、第12回日本ホラー小説大賞受賞作!
何でも売っている不思議な市場「夜市」。
幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した祐司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた。
個人的な感想確かに審査員全員大賞に推薦は納得できる面白さを持ってる作品でした。ホラーというよりかは、少し恐い幻想的なファンタジー小説といった方がいいのかもしれない。グリム童話的なノリに近いものを感じるが、この幻想的で独特の不思議な世界観はこの作者独自の持つ才能ですね。この本は夜市と風の古道の二作で一冊の本になっているが、どちらも読んでいて頭にもの凄く幻想的な世界を連想できる。この文才とセンスはすごい。読み手側のイメージ力を高めさせるのが実にうまい。怪しく、そして恐い、でも淡く、とても幻想的で美しい。風の古道で主人公の少年が、
「帰りたくない」と言ってしまうのがわかる。
危険で摩訶不思議な空間ではあるんだけれど、足を踏み入れてしまいたくなる変な魅力というか魔力を感じる。二度と変えれなくなる危険があるにもかかわらず。この世界にやってくる人たちの気持ちが自分も不思議と共感できてしまう。夜市と風の古道は別々の作品なのだが、実は一部共通点がある。それはどちらも
同じ世界観であるということだ。風の古道の中で、ここ意外にもある不思議な世界の話の時、ここの他に「何でも売ってる夜の市」というのが出てくる。これは恐らく夜市のことだろう。夜市は話の転回の仕方にも驚かされる。
世にも奇妙な物語で
実写化してもおかしくない作品だ。これを実写化は難しいだろうが、雨宮慶太か岩井俊二ならうまくやってくれそうな気がする。奇妙な怪物たちは雨宮慶太がうまいし、幻想的で独特の淡い映像美に関しては岩井俊二の右に出るものはいないだろう。とにかく個人的にはこれをうまく原作壊さない形で映像化してほしい。
うまくいけば凄い映画ができるはずだ。 [0回]
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