全13話構成で2004年2月2日からWOWOWにてスクランブル放送された。今敏監督の初めてのテレビアニメである。
疲れた現代社会を癒す人気マスコットキャラクター「マロミ」をデザインした鷺月子は、ある夜、通り魔少年バットに 襲われた。突如世間に現れた少年バットは次々と人々を襲いはじめ、市井の人々を恐怖へと陥れていく。しかし、幾人も被害者が出、多くの目撃者がいるにも関 わらず、少年バットは一向に捕まりそうになかった。猪狩慶一と馬庭光弘は捜査を進める中、被害者の持つ不思議な共通項に辿り着くのだが……。
個人的な感想
人間のドスグロイ内面を見事に描いた作品。突如発生した連続少年バット暴行事件なわけですが、いつのまにか、少年バット事件から始まった被害者たちの妄想が一人歩きしだします。全てを初年バットになすりつけ責任典拠したりするもの、自分の立場やイメージ改善のために少年バットの被害にあいたい者、少年バットを巡り様々な人物がその妄想を勝手に作り上げていって言ってしまう。何ともリアルというか人間のエゴというか・・・。
少年バットは現実に存在するのか?果たして彼自体も被害者の妄想にすぎないのではないか?少年バットは犯罪者なのか?それとも正義の味方?英雄?なのか?見ていてだんだん解らなく、疑心暗鬼になってくるのが実に上手い。
そして以前から言ってますが、この作品でも今敏監督お馴染みのテーマ「人はそれぞれ自分の中に別の自分を演じてる」これも含まれています。
八方美人を演じる者、二重人格者などもでてくる。二重人格者の先生に関しては今監督のデビュー作、パーフェクトブルーとよく似ている。
この作品を見ると、人間がいかに偽善的で自己中心的なのかを思いしらされる。少年バットのせいにして逃げたり、見ていて被害に合う奴はみんなどこか最低であり、自己啓発をさせるように感じる。誰の中にもこういう醜い部分がある。それを全て少年バットのせいにしてはいけない。
少年バットは人間のエゴから生まれた怪物なのだ。
そしてこのアニメを象徴するのがOPであろう。
今監督お気に入りの作曲家「平島進」さんの何とも言えない壮大な音楽。
テンポやノリが個性的で壮大!このアニメはOPが凄いことでも話題なのだ。
平島さんはアニメ・ベルセルクや今監督の他の作品も担当されている。
聞けば一発でわかるある種アクの強い個性的なメロディーがたまらなく病みつきになってしまう。サントラもオススメです。
僕はビデオ版を全巻持ってるんですが、DVDも発売されています。
興味のある人は見て見ると良いでしょう。
次回はパプリカを紹介。
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