高時給バイトの募集を見て、明け方の銀座にやってきた孝介。
古びた雑居ビルの前に立った時、どこからともなく子供たちの歌声が…。
“通りゃんせ”のメロ ディに乗って行われる恐るべき人体実験とは…!?
「春・ずいずいずっころばし」「夏・花いちもんめ」「秋・かごめ」そして、「冬・通りゃんせ」―四つの黒 い唱は、一つのラストへつながっていく…。
鬼才、長坂秀佳が奏でる最新刊、ニューホラー。
個人的感想
よくできています。長坂先生はキカイダー01や仮面ライダーシリーズなどの特撮作品から、ドラマの脚本、ゲームのサウンドノベルシリーズの脚本、ホラー作品など幅広く扱っています。
長坂先生の作品で好きなのはキカイダー01と街~運命の交差点~、弟切草などが個人的に好きなのですが、この作品もその好きな作品の部類に入ります。
四つの童謡(うた)をテーマにした短編集、そして全てを読むとある部分で全て繋がっているんですが、どれも面白いです。
この四作の中で特に印象に残ったのが土器などの発掘の話です。
発掘現場のバイトを始めた青年は現場で発掘の捏造、偽装工作を要求されます。その見返りに、その発掘現場の主任の奥さんと関係を持ちます。
美しい母と娘・・・その魅力に青年は負け、捏造行為を続けます。
実は土器などの発掘はいくらでも捏造が出来てしまうというのは意外でした。
炭素測定方や放射線測定方などがありますが、しかしそれらはあまり実はあてにならない、やはり土器は発掘された地層による判断で特定する。というのがまかり通ってしまうそうです。
もちろん原作自体が2003年なので、今では技術なんかも結構な早さで進歩してますし、ある程度計測機器の性能は上がっているので、今はより正確な測定が可能かもしれませんが・・・・・
その青年が最後にたどり着いた恐ろしい結末・・・・
そして童謡に隠された裏の意味・・・・
この辺もかなり良く出来ていました。
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