2002年9月14日日本公開。作品世界が、現在・過去・未来、と時空を越えた“入れ子構造”となっており、絢爛たる輪廻転生譚となっている。
パーフェクト・ブルーは以前紹介したのでそちらを参照ください。
http://uewomuitearuku.blog.shinobi.jp/Entry/250/
あらすじ
芸能界を引退して久しい伝説の大女優・藤原千代子は、自分の所属していた映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化によって取り壊されることについての インタビューの依頼を承諾し、それまで一切受けなかった取材に30年ぶりに応じた。千代子のファンだった立花源也は、カメラマンの井田恭二と共にインタ ビュアーとして千代子の家を訪れるが、立花はインタビューの前に千代子に小さな箱を渡す。その中に入っていたのは、古めかしい鍵だった。そして鍵を手に 取った千代子は、鍵を見つめながら小声で呟いた。
「一番大切なものを開ける鍵…」
少しずつ自分の過去を語りだす千代子。しかし千代子の話が進むにつれて、彼女の半生の記憶と映画の世界が段々と混じりあっていく…。
個人的な感想
追悼という形で紹介する形になるなんて思えませんでした。
この作品も今監督の名作の一つです。
簡単に説明しますと、一人の女優の一生の恋を彼女が演じた様々な役を通して追っていくドラマです。この見せ方が素晴らしいというか圧巻と言いましょうか・・・・・。次から次にころころシーンが流れるように変わっていくのがとても面白い演出だと感動しました。女優さんは役を通して様々な人の一生を演じます。その色々な人生、物語をこうも上手く盛り込み、尚かつよくまとめ上げたな~と関心してしまう。
前回のパーフェクトブルーも女優をテーマにしたサスペンスでしたが、こちらは同じ女優を扱った作品ですが感動系です。
彼女は最後にある台詞を口にするんですが、その最後の台詞はなるほどな~女優らしいな~と思ってしまいました。
今敏監督は恐らくどの作品にも共通していえるのは、演じる、あるいは別の自分に見せるという事をかなりテーマにしているように感じる。
みんなそれぞれ自分という人間を演じている。違う自分に見せようと演技をしている。そう言った事をうまく描いていると毎回思います。
もう今監督の作品が作られる事がないと思うと本当に残念だし、悲しいです。
でも今監督が今まで作られて来た、これらの作品はきっといつまでも僕の心に残り続けるでしょう。本当に素晴らしい作品をありがとうございました。
今監督安らかにお眠りください。
次回は東京ゴッドファーザーズを紹介します。
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