映画「スタンド・バイ・ミー」

　モダン・ホラーの帝王スティーヴン・キングの非ホラー短編を基に、R・ライナーが少年時代の想い出をさわやかに描き上げた名編。オレゴンの田舎町、行方不明になった少年の死体を見つけようと、ちょっとした冒険旅行に出かける4人の少年の姿を描く。

個人的な感想
元上司が原作のファンであり、映画よりも原作のほうがいいと力説されたが、俺は映画は映画で良いと思います。
大人になっても仕事もない、就職もできない、クズはクズのまま・・・当時のアメリカ社会の現実と、だからこそ少年時代の経験、青春や友情は尊い。
原作はそういった子供の時から既に決められている悲壮な未来の現実の中で生きる少年時代を描いている。（元上司談）

この映画はいい意味での男通しの友情とホモセクシャル感が実に素晴らしい。心に傷をおう四人の子供たちが死体探しの冒険を通じ、死ぬとはどういうことなのか、なんでぼくらは生きてるのか、それぞれの家庭での親や兄弟との葛藤を描く。
そうして子供たちは大人へと成長していく。
この映画は過去の子供時代の経験が如何に大切なものだったかを描くと同時に、少年時代で築いたかけがえのない友情はその後の彼らの心に残り、例え離れ離れになってそれぞの人生を歩もうとも・・・それは永遠に残り彼らの大切な人生の一部になるというメッセージを含んでいる。

また子供たちがこの映画を見ると、今の時期が如何に大事かがよくわかるだろう。この時にしかできない友人、経験を築きなさい。それは後々あなたたちを支えるものになる。

死体を見ることで人の生死を痛感する。
僕らには必ず終が来る。だからこそ、常に自分らしく・・・。
ガキ大将クリスは実に仲間思いで
常にみんなを気遣う優しい少年。
今までみんなの悩みや苦しみを聞いていたクリスが初めて、主人公のゴーディに自分の苦しみや悲しみを暴露し、大泣きするシーンは涙がこぼれます。彼は誰にも信じてもらえず、いつも悪いことは彼のせいにされ、悪者扱い。そんな理不尽な世界で彼が選んだのは弁護士という仕事だった。
真実を明らかにし、無実をはらす・・・まさに彼らしい生き方である。

トータル・・・少年時代を振り返りこれまでの自分を振り返れる素晴らしい作品。今現在少年の君・・・今という時間はかけがえのない尊いものだ。今しかできないことをしろ。今しかできない友人を持て。今しかできない経験をたくさんしろ。それが後々君の心に残り、大切な経験のひとつになるだろう。