映画「ペコロスの母に会いに行く」レビュー

解説
漫画家・岡野雄一が、自分が経験したことをヒントに描いたエッセイコミックを実写化したヒューマンドラマ。認知症の老いた母親とその息子が織り成す、笑いと涙にあふれた触れ合いをつづっていく。メガホンを取るのは、『時代屋の女房』『ニワトリはハダシだ』などのベテラン監督・森崎東。テレビドラマ「3年B組金八先生」シリーズなどの赤木春恵、数多くの出演作を持つ岩松了が主人公の母子を熱演する。老いや認知症を肯定する前向きなストーリーとテーマはもとより、舞台となる長崎や九州各所の美しい景色も見どころ。シネマトゥデイ（外部リンク）

あらすじ
長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち（岩松了）。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとる（加瀬亮）の死を契機に認知症を発症した母みつえ（赤木春恵）の面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。

個人的感想
元上司から半ば無理矢理に原作を貸し付けられて読まされたマンガでした。悔しいかな実際読んだ感想はかなり良かったんです。
「将来のお前はこうなるだろう。だから、こんなマンガ家になれ。」
と・・・励ましにしてもキッツイお言葉を頂きました。

映画化されると知ったのは公開の二ヶ月くらい前でした。
短観ロードショーで公開規模も少ないのでなかなか時間がなかったんですが、なんとか公開終わる前に見ることができました。

劇場はあたたかい笑いと感動の涙ですすり泣く声に包み込まれていました。実際、僕もかなり泣いてしまい顔面ぐしゃぐしゃで劇場を後にすることになりました。

介護経験のある人やお年寄りの方は非常に共感できるのではないかと思います。認知症と聞くと・・・悪い事ばかり考えてしまいますよね。でもこの作品では「必ずしも悪い事ばかりではないんだよ。」というメッセージが含まれています。

辛いこと、悲しいこと、いろんな事があった人生。
その人生の後半に認知症になったペコロスの母。
母は昔の自分へと立ち返り、色々な事を忘れていく・・・。

その中で、過去の出来事の中を彷徨い、そして・・・最終的に母は出会いたかった人たちに、自分の過去の思い出の中で出会うことができたのだ。
辛かったけど、大切な思い出・・・その過去の辛い思い出を認知症によってクリアしたのである。だから・・・認知症になることは悪い事ばかりではない・・・と言うのはこういうことなのだ。

さて・・・この映画、唯一1点だけチクショー！うらやましい！
と思ったシーンがあります。

この映画・・・電王の良太郎のお姉さん・愛理さん役の松本若菜さんとハリケンブルーでお馴染み・長澤奈央さんが女性介護士の役ででています。

実はこの二人、劇中で何回もある老人に乳を揉みし出されます！！！おい！！ジジィ！！いい加減にしないとフルチャージであの世に送るぞ！！
裏山けしからん！！
つか・・・松本若菜さんTシャツごしでも分かるほどでかいです。
あと・・・下ネタ繋がりでいえば親にオナニー現場遭遇されるあるある経験がある人も見ましょう。黒歴史を笑い飛ばせるぞ！！
さらに言えば介護研修でおむつの研修の時、実際ウンコとしょんべんをしてどんな感覚か体験するというのは普通にあります。

トータル・・泣ける名作です！！
介護経験者や認知症の人をご家族にもつ方は是非見ていただきたい一作です！！！