映画「ATOM （アトム）」（ハッキリ言って腹が立つ）

解説：

手塚治虫原作で自らテレビアニメ化もした不朽の名作「鉄腕アトム」を、ハリウッドでCGアニメ化。少年トビーがアトムとなる悲しい背景から、人々と の触れ 合いや冒険を生き生きと描く。アトムの声を務めるのは、『チャーリーとチョコレート工場』『奇跡のシンフォニー』の天才子役フレディ・ハイモア。お茶の水 博士を『ラブ・アクチュアリー』のビル・ナイ、テンマ博士を『ゴーストライダー』のニコラス・ケイジが担当するなど、ほかの登場人物の声を演じるキャスト たちも豪華。誕生して50年以上を経て、新たなスタイルで生まれ変わったアトムに注目。

 

あらすじ：

空中都市メトロシティで暮らしていたが、事故で帰らぬ人となった少年トビー。テンマ博士は息子トビーをロボットとしてよみがえらせておきながら、もとのト ビーとは違うからという理由で捨ててしまう。地上にやって来たトビーは、旧型ロボットや人間たちと触れ合ううちに、ここでアトムとして新しく生まれ変わる ことになる。

 

感想
映画を見ていてここまで腹が立ったのは久しぶり。
全てにおいて駄目です。アトムとは似て非なる物。
監督はアトムファンてのは嘘だろ・・・にわかじゃないかな・・・・
何を見ていたんだろうこの映画を作ったスタッフは。

手塚プロの駄目出しも無意味だったのかな・・・・・これは映画としても微妙かな。

まずテンマ博士の性格が違いすぎ。マッドサイエンティストで冷酷なのテンマがやや息子思いの良い父親に。







原作ではトビオは交通事故で死亡し、そこで初めて息子の大切さを通巻するテンマ博士・・・・・
しかしこちらはどうだろう・・・・
トビオは頭は良いのに、変な所が馬鹿のようだ。
兵器の実験現場にかってにはいって、「前進あるのみ！」とかほざいて、
兵器ロボットの真ん前に来て「お父さんたすけて！」だ。
おとなしく扉のとこで待ってたら死ななかったのに何でわざわざ前にでてきた。
馬鹿なの死ぬの？ってこのことか。
そして一瞬、跡形もなく消えるトビオ。は？これで死んだの？あっけね～
案の定テンマ博士も反応薄いよ。

 

次のカットではもう息子のコピーであるアトムを完成させて息子代わりにしてるしね。展開というか駆け足過ぎ、感情表現や間とか無視なのかな。

原作はワンワン泣いてたのに・・・・・変なところで冷たいんだな。優しいのか冷たいのかハッキリしろよ。

アトムはトビオの感情を引き継いでいるというのもどうも納得できない。
トビオとアトムのキャラの差に変化がなさ過ぎて同じに見える。
原作ではトビオとは似て非なる物ということで愛想をつかされ、お茶の水博士に拾われる訳だが・・・この映画のテンマ博士も愛想をつかしてすてるんだけど、違いがほとんど感じられないので、何が違うのか言ってみろといいたくなる。

お茶の水博士の存在感の無さと中途半端なポジションは何？

ヒゲ親父にいたっては空気か！？

アトムを助けるお茶の水・・・しかしこちらは助けません。ならお前は何のためにいんじゃ！！って言いたくなるされるがまま取り押さえられる、アトムを引き取りもしないお茶の水。

そして世界観にも腹が立つ。この映画を見ていて思ったのは設定がまんま以前紹介した「銃夢」と同じって事。監督はホントは銃夢つくりたかったんじゃねーのと言いたくなる。

空中都市に住む人間と地上のゴミためですむ人間とロボットたち。
まんま銃夢だね・・・・・これ。
しかも新キャラの子供たちもいらないよな。
そのうち二人が銃夢のガリィとユーゴっぽい。
あとちらほら出てくる日本の風景はなんだ？違和感ばりばりなんですけど。外人がやる典型的な日本の風景だし。

 

しかもハムエッグが意外に良いやつかと思えば豹変。
孤児の子供たちを育てたり、良い奴なのかとおもったら急に悪人にかわる。普通のハムエッグならあり得ない設定だな。
全キャラ共通なのかな？キャラの立ち位置や性格がころころかわる。良い奴なのか悪い奴なのかよくわからなすぎる設定。
かと思いきや大統領は悪役すぎるは、頭悪いわ・・・。意味不明だな。

ラストも無駄に感動を誘おうとしたのは良いが結局生きてるし、なんで目覚めてすぐに宇宙人襲来ってなんだよ！！ギャグでもだだ滑りだぞ！！なんだあのふざけたラストは！！

ヒロインがなんで地上に落ちたのかとかの説明も無いまま両親にであってよかったね！だと・・・・だったら地上に降りるなよ。

ポンコツ３人も結局キャラが微妙過ぎるし。

吹き替えの声優の演技も酷い。
上戸彩の演技はなってないし、役所さんのテンマもあんまりにも感情が薄い。

アトムである必要がまるでない。アトムで銃夢再現してみましたって感じがプンプンする。こんなのはアトムじゃない！！もういい加減日本の作品をぶちこわすのはやめてほしいハリウッド！！